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移調楽器の移調早見表:実音と記譜音、調号・音名までひと目でわかる

どの楽器が移調楽器で、どれだけ移調するのか。実音の楽譜をクラリネット、トランペット、サックス、ホルン用にどう書き換えるのか。調べたいことを早見表にまとめました。

2026年10月20日約8分で読めますneumascanチーム

パート譜を移調する

手で書き換える代わりに

パート譜を撮影して、楽器を選び、PDFで印刷。

neumascanは印刷されたパート譜を読み取り、B♭管・E♭管・F管の楽器用に、または好きな音程で移調します。調号も臨時記号もそのまま移ります。各曲の最初の部分は無料です。

…またはここにドロップ。JPEG、PNG、HEIC、PDF(最大8 MB)。

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B♭クラリネットで楽譜のCを吹くと、実際に鳴るのはB♭です。これは間違いではなく、そういう仕組みになっています。クラリネットは移調楽器、つまり楽譜に書かれた音(記譜音)と実際に鳴る音(実音)が違う楽器なのです。このページでは、よく使う移調楽器を移調早見表にまとめ、移調楽器がある理由と、パート譜を正しく書き換える方法を説明します。

ひとことで言うと

移調楽器は、楽譜に書かれた音より高く、または低く鳴る楽器です。楽器の名前は、楽譜のCを吹いたときに鳴る音を表しています。B♭管ならCはB♭として、E♭管ならE♭として、F管ならFとして鳴ります。実音で書かれた楽譜(in Cの楽譜)をこうした楽器用に書き換えるには、同じ音程だけ逆向きに移します。長2度低く鳴るB♭クラリネットなら、長2度高く書きます。

移調楽器の早見表

「実音 → 記譜音」の列は、実音の楽譜(スコアやピアノ譜など)をその楽器用に書くときに使います。「記譜音 → 実音」はその逆です。音程の名前はneumascanの表記に合わせています。

移調楽器の一覧:記譜音のCが何の音で鳴るか、記譜音より高いか低いか、どちらへ移調するか。※ 1オクターブを超えるもの。表の下の注を参照してください。
楽器記譜音のCの実音実音は記譜音より実音 → 記譜音記譜音 → 実音
ピッコロC1オクターブ高いオクターブ ↓オクターブ ↑
アルトフルート(G)G完全4度低い完全4度 ↑完全4度 ↓
B♭クラリネットB♭長2度低い長2度 ↑長2度 ↓
A管クラリネットA短3度低い短3度 ↑短3度 ↓
E♭クラリネットE♭短3度高い短3度 ↓短3度 ↑
D管クラリネットD長2度高い長2度 ↓長2度 ↑
バスクラリネット(B♭、ト音記号)B♭長9度低い長9度 ↑ ※長9度 ↓ ※
イングリッシュホルン(F)F完全5度低い完全5度 ↑完全5度 ↓
ソプラノサックス(B♭)B♭長2度低い長2度 ↑長2度 ↓
アルトサックス(E♭)E♭長6度低い長6度 ↑長6度 ↓
テナーサックス(B♭)B♭長9度低い長9度 ↑ ※長9度 ↓ ※
バリトンサックス(E♭)E♭1オクターブと長6度低いオクターブ+長6度 ↑ ※オクターブ+長6度 ↓ ※
B♭トランペット、コルネット、フリューゲルホルンB♭長2度低い長2度 ↑長2度 ↓
C管トランペットC記譜どおり——
D管トランペットD長2度高い長2度 ↓長2度 ↑
E♭トランペットE♭短3度高い短3度 ↓短3度 ↑
F管ホルンF完全5度低い完全5度 ↑完全5度 ↓
アルトホルン(E♭)E♭長6度低い長6度 ↑長6度 ↓
ユーフォニアム/バリトン(B♭、ト音記号)B♭長9度低い長9度 ↑ ※長9度 ↓ ※
ギターC1オクターブ低いオクターブ ↑オクターブ ↓
コントラバスC1オクターブ低いオクターブ ↑オクターブ ↓

※ 長9度は1オクターブ+長2度です。neumascanでは、テナーサックス、バスクラリネット、バリトンサックス、ト音記号のユーフォニアム/バリトンが「移調」の楽器リストにあり、オクターブも含めた音程ごと移調されます。

移調早見表をPDFでダウンロード:この表と、下の調号・音名の早見表をA4用紙1枚にまとめました。印刷して譜面台にどうぞ。

サックスだけをまとめた表は、サックスの移調早見表にあります。

移調楽器ではないのは、フルート、オーボエ、ファゴット、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、ピアノ、ハープ、ティンパニなどです。オーケストラではトロンボーンとチューバも記譜どおりに鳴ります。ただし吹奏楽やブラスバンドでは、トロンボーン、バリトン、チューバのパートがト音記号でB♭管やE♭管用に移調して書かれていることもあります。

「B♭管」「実音」とは?記譜音と実音の違い

「B♭管」「E♭管」「F管」という呼び方は、奏者が楽譜のCを読み、その指使いで吹いたときに鳴る音を表しています。B♭クラリネットは楽譜のCを吹くとB♭が鳴り、A管クラリネットはAが鳴ります。実音が記譜音より高いか低いかは名前からはわからないので、早見表で確かめてください。

実音で書かれた楽譜(in Cの楽譜、英語ではconcert pitch)とは、実際に鳴る音のとおりに書かれた楽譜のことです。ピアノやヴァイオリン、フルートの楽譜がこれにあたります。スコアは実音で書かれていることが多い一方、移調楽器のパート譜が実音で書かれていることはほとんどありません。

音名にも注意が必要です。日本の吹奏楽ではドイツ音名もよく使われ、B♭を「B(ベー)」、Bを「H(ハー)」、E♭を「Es(エス)」と呼びます。B♭管を「ベー管」、E♭管を「エス管」と呼ぶのもこのためです。ドイツの楽譜に「Klarinette in B」とあれば、B♭クラリネットのことです。

移調楽器があるのはなぜ?

  • 同じ指使いで同じ楽譜:サックスやクラリネットには大きさの違う楽器がたくさんあります。どれも移調楽器として書かれているので、同じ音符はいつも同じ指使いになります。アルトサックスからテナーサックスに持ち替えても、楽譜の読み方を覚え直す必要はありません。
  • 歴史:ナチュラルホルンやナチュラルトランペットにはバルブがなく、自然倍音しか出せませんでした。調ごとに替え管を差し替え、楽譜はCのまま書き、替え管で鳴る高さが決まったのです。「F管ホルン」「B♭管トランペット」という呼び方はここから来ています。
  • 読みやすさ:ピッコロ、ギター、コントラバスは記譜より1オクターブ高く、または低く鳴ります。実音で書くと、音符が五線のはるか上や下に来て、加線だらけになってしまうからです。

パート譜の書き換え方

  1. 音程を調べる:上の早見表に、どれだけ移すかが載っています。実音からB♭クラリネット用にするなら長2度上です。
  2. 調号を移す:調も同じ音程だけ移ります。目安として、B♭管は♯が2つ増え(または♭が2つ減り)、E♭管は♯が3つ、F管は♯が1つ増えます。下の調号の早見表も参照してください。
  3. すべての音符を移し、臨時記号を合わせる:実音のE♭はB♭クラリネットではFに、実音のBはC♯になります。
  4. 音域を確かめる:楽器の最低音より低い音が出てきたら、その部分を1オクターブ上げるか、同じ仲間の別の楽器で演奏します。

実音に戻すときは逆向きです。B♭トランペットのパートは長2度下、アルトサックスは長6度下、F管ホルンは完全5度下に移します。

早見表:B♭管・E♭管・F管の調号

長調:実音の調と、移調楽器用に書いたときの調。
実音B♭管E♭管F管
ハ長調ニ長調(♯2つ)イ長調(♯3つ)ト長調(♯1つ)
ヘ長調(♭1つ)ト長調(♯1つ)ニ長調(♯2つ)ハ長調
変ロ長調(♭2つ)ハ長調ト長調(♯1つ)ヘ長調(♭1つ)
変ホ長調(♭3つ)ヘ長調(♭1つ)ハ長調変ロ長調(♭2つ)
変イ長調(♭4つ)変ロ長調(♭2つ)ヘ長調(♭1つ)変ホ長調(♭3つ)
ト長調(♯1つ)イ長調(♯3つ)ホ長調(♯4つ)ニ長調(♯2つ)
ニ長調(♯2つ)ホ長調(♯4つ)ロ長調(♯5つ)イ長調(♯3つ)

早見表:実音からB♭管・E♭管・F管の音名へ

E♭管の列はアルトサックスとバリトンサックスに、B♭管の列はソプラノサックスとテナーサックスにそのまま使えます。

実音を鳴らすために書く音(B♭管:長2度上、アルトサックスなどのE♭管:長6度上、F管:完全5度上)。
実音B♭管E♭管(アルトサックス)F管
CDAG
D♭E♭B♭A♭
DEBA
E♭FCB♭
EF♯C♯B
FGDC
G♭A♭E♭D♭
GAED
A♭B♭FE♭
ABF♯E
B♭CGF
BC♯G♯F♯

サックスの移調早見表(アルト・テナー・ソプラノ・バリトン)

サックスはすべて移調楽器です。アルトサックスとバリトンサックスはE♭管、ソプラノサックスとテナーサックスはB♭管で、どのサックスも同じ記譜音なら同じ指使いで吹けます。違うのは、実音との距離だけです。

サックスの移調:実音が記譜音からどれだけ離れているか、どちらへ移調するか。
サックス実音は記譜音より実音 → 記譜音記譜音 → 実音
ソプラノサックス(B♭)長2度低い長2度 ↑長2度 ↓
アルトサックス(E♭)長6度低い長6度 ↑長6度 ↓
テナーサックス(B♭)長9度(1オクターブ+長2度)低い長9度 ↑長9度 ↓
バリトンサックス(E♭)1オクターブと長6度低いオクターブ+長6度 ↑オクターブ+長6度 ↓
実音を鳴らすために、それぞれのサックスで書く音(読む音)。
実音アルト・バリトン(E♭管)ソプラノ・テナー(B♭管)
CAD
D♭B♭E♭
DBE
E♭CF
EC♯F♯
FDG
G♭E♭A♭
GEA
A♭FB♭
AF♯B
B♭GC
BG♯C♯

アルトサックスの移調:実音の楽譜をアルトサックス用にするには長6度上げ、アルトサックスの楽譜を実音に戻すには長6度下げます。調号は♯が3つ増える(♭が3つ減る)ので、たとえば吹奏楽でよく使う実音の変ロ長調は、アルトサックスではト長調、テナーサックスではハ長調になります。実音の変ホ長調なら、アルトサックスはハ長調、テナーサックスはヘ長調です。

もっと速く:パート譜を撮影して移調

手で書き換えるには時間がかかりますし、臨時記号の付け忘れは合奏で初めて気づくものです。neumascanなら、次のように進みます。

  1. 印刷されたパート譜を撮影するか、PDFをアップロードします。
  2. 「移調」で楽器をリストから選びます。クラリネット、トランペット、サックス、ホルンなどのほか、好きな音程も選べます。
  3. 再生して確かめます。移調したパートがブラウザで鳴り、いま鳴っている音符が強調表示されます。
  4. 印刷用のPDFでダウンロードします。MusicXMLやMIDIでも書き出せます。

調号、臨時記号、音価はneumascanが自動で付けます。読み取れるのは印刷されたパート譜で、ベータ版としてピアノ譜、合唱譜、スコアにも対応しています。手書きの楽譜にはまだ対応していません。どんな人に役立つかはneumascanはどんな人に向いている?で、移調ツールだけを使いたいときは楽譜の移調のページで紹介しています。

料金

  • 無料 1曲につき4つの譜表、1日1曲、月5曲まで
  • 1ページ ¥350(税込)、10ページ以上で無料ページ付き
  • パック 11ページで¥3,500、サブスクなし、有効期限なし
料金とよくある質問

よくある質問

移調楽器のよくある質問

移調楽器とは何ですか?

楽譜に書かれた音とは違う高さで鳴る楽器です。たとえばB♭クラリネットは記譜より長2度低く鳴ります。そのため、パート譜はちょうどその音程だけずらして書かれています。

移調楽器ではない楽器はどれですか?

フルート、オーボエ、ファゴット、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、ピアノ、ハープ、ティンパニなどです。オーケストラではトロンボーンとチューバも記譜どおりに鳴ります。

B♭管のパートをE♭管(アルトサックスなど)用にするには?

完全5度上げます(または完全4度下げます)。B♭管パートのDはE♭管パートのAになり、どちらも実音ではCです。neumascanでは「完全5度 ↑」を選びます。F管ホルン用なら、B♭管のパートを完全4度上げます。

アルトサックスやトランペットの楽譜を実音に直すには?

アルトサックスは、すべての音を長6度下げます。B♭トランペットは長2度下、F管ホルンは完全5度下です。neumascanでも同じ音程を ↓ で選びます。

B♭クラリネットのパートをA管クラリネットで吹くには?

半音高く読みます。A管クラリネットはB♭クラリネットより短2度低く鳴るので、B♭管のパートを短2度上に移調します。neumascanでは「短2度 ↑」です。

移調したパートを印刷できますか?

はい。neumascanは移調したパートをA4のPDFで出力します。タイトルと、何用に移調したかも記載されます。楽譜作成ソフトは必要ありません。